2日目は『コースを作ろう』というテーマです。
初日の内容は、こちら(↓)
「みんなのための教える技術」に参加した(1日目)
コースは、授業や数回の授業の集合を指します。
2日目は、課題があり「30分で教えられることを考えてくる」でした。
実は、事前に、課題のメールを確認できておらず、初日の終わりに課題があると聞いて、不安になりましたが、先日、TOCfE Boot Campで講師した回、20分話したことを思い出し、それをネタとして持参しました。
(というか前日の懇親会で飲み過ぎて、課題どころじゃなかったので、持ちネタで)
ID(インストラクショナルデザイン)に基づいてコースをつくる
二日目の流れはこんな感じ
- ロケットモデル
- ニーズとゴール
- 活動・リソース・フィードバック
- コースの評価
- 実演
ニーズ
学習者のニーズです。(背景には、組織や社会のニーズもあります)
これまで、教えるという行為は、先生→生徒という流れでした。
でも、生徒が欲していないものは、生徒にも入っていかない。なので、学習者がなりたいものと、今できることのギャップとして、ニーズを設定します。
ゴール
適切なゴールを設定します。
学習者が本来求める姿があっても、一回の授業を設計するとき、一回の授業が90分であれば、90分でできることを設定します。
学習者メモ
最初から想定できる場合、情報を入手できる場合、したほうがいいですが、実際には参加者が集まってみないとわからないことも多く、ほどほどでも可とのことでした。
その他
以下の法則に基づいて、つくるといいとのこと。
「90/20/8の法則」
http://ameblo.jp/tama-ichi/entry-10954402179.html
→1回は90分で終わる。20分以内に区切りをつける。8分以内に参加者に何らかの活動をさせる。
また、いい授業は、ゲームにつながるとのこと。ゲームは、プレイヤーを引きつける課題設定が絶妙(初心者が課題をクリアできる可能性は50%など)で、仕掛けが多いそうです。
以下の話を思い出しました。
宮本茂はどういうふうに構造をつくっていくのか。『ピクミン3』に結実したもの
リソース
リソースは、教科書、資料や参考文献(サイト)、講義のことですが、教員もリソースの一つです。あくまで主体は、学習者。学習者の学びに利用される資源です。
ここで一つ、テキスト(教科書)について、向後先生からコメントがありました。
テキストは作っておいたほうがいいとのこと。なぜなら学習者が自分のペースで読めるから。
また講師がテキストに飽きてきたら、テキストの見直しどき、というチェックポイントも教えていただきました。
活動
講義の内容、ワークの内容など。ゴールを達成するのに必要な内容になります。
フィードバック
参加者の顔をみて、補足説明したり、質疑応答なんかですね。
コースの評価
最後にコースを評価します。習熟度をみるために、最後にテストをするようなやつですね。
ここでいうテストは、習熟度を測る目的で実施するため、参加者がすべて満点を取るようにします。
学校の成績のように、順番をつけることが目的ではありません。
30点の人と100点の人がいる場合、それは授業に問題があったと考えます。
またテストの内容についても、授業の前に触れておくといいとのこと。
人は、「テストがあるよ」と言われると、それを意識して授業を受けます。
(「○×テストやるよ」といってしまうと、それをカバーできるような受け方になってしまう)
その他評価について、ARCS(アークス)動機付けモデルに基づいた、以下のような質問もあります。
- 「おもしろかった?(注意)」
- 「役に立ちそう?(関連性)」
- 「自信ついた?(自信)」
- 「満足した?(満足感)」
あと、イベントなんかで聞かれる
- 「他の人に勧めたい?」
という質問もいいかと思うという発言も、今イベントの参加者からありましたね。
感想
最後には、30分のコースを考え、発表するというワークもあり、教える、教えることをデザインすることに、大きく理解が深まった二日間でした!