nohdomi's blog

EC、ファッションのITサービス、TOCfEによる問題解決(だったはず)

システム開発にみる制作進行という名のお仕事 #SHIROBAKO

http://shirobako-anime.com/images/t_c06.png
SHIROBAKO、2016年の年始に全24話まとめて放送されてましたね。
SHIROBAKOは、アニメが好きな人なら誰もが少しだけ想像したことがあるアニメ制作というものの内実を見せつつ、仕事を通じての人の成長、仕事仲間、というより同志と同じ目標に向かう(同じ作品に携わる)という素晴らしい経験を視聴者として体験できるアニメ作品です。

最後まで見ると・・グッときます。
ここで話には一切触れないので、興味ある人は見てください。

ただ、これ見て仕事に関して身につまされた方も多かったようです。。
各部門や各担当からのクレーム、前工程の仕事が終わらず、後ろの工程が圧縮される。。。

「そこは断るべきだったと思うけどねー、はいはい言うだけが進行じゃないよ」
「尻拭いをするのはこっちなんだよ」
「テレビ放映は、一話こけたら、ドミノだおしにバタバタと倒れるから」
「監督とデスクに言われちゃ、断れないよ・・」

もう第一話から、別の意味で涙が出そうです。

システム開発にみる制作進行

システム開発でも、業務として明記されてないだけで面倒なことはあるわけです。
制作進行みたいに、ロールにしてもいいんじゃないか?という思いが、書くきっかけです。

こんな記事(↓)もあるんですが、ほんとうにいい製品やサービスを作ろうとして、会社内、部内、チーム内でできることをやって、「何もできない人」になっちゃってる場合もあります。
SEとは「何もできない人」のこと

アニメの制作進行の仕事は、工程管理・推進、リソース確保。

こちらの本を見ると、
アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本 (星海社新書)
他にもざっとこんな感じで列挙されています。

防犯/作業道具の管理(文具類)/作業スペース管理(机、棚)
室温/設備の管理(PC、電話、コピー機)/交番・病院の確認/交通手段の確認/食事できる場所の確認/人間関係づくり
/利害関係の把握

環境の管理については、一般的なシステム開発のPMOより広そうです。
(ただ、一般的に制作進行が、これらすべて業務分掌として明示されたものかは知りません)

ここでもキモになるのは、人間関係、利害関係の把握や調整といったことのようです。
システム開発でも、スクラムマスターや上述のPM/PMOなんかも同じことやってますよね?

ということで、PMO、スクラムマスター、制作進行の役割を列に、タスクや責任範囲(プロダクトに対する責任、ルールの遵守、成果物の管理)を分割表にまとめようかと思いましたが・・

アニメ制作では成果物が明確で、納期がコントロール不可だったり、
スクラムマスターは、スクラムというフレームワークの中での役割だし、スクラムをやってなくても、チーム内でスクラムマスター的な動き方をする人はいるし、システム開発にしても、プロジェクトごとに責任範囲も変わるので、だいぶ強引かな、ということで止めました。

各役割について気になる方は、以下をご覧ください。

PMO (Project Management Office) について | 日本PMO協会
スクラム道.06「スクラムマスター」 for FullBoost
プロジェクトマネージャとスクラムマスタ | InfoQ
開発マネージャーとスクラムマスター | Atlassian


SHIROBAKOというお話

物語としては、大事なときに大事な人が絶妙なタイミングで登場します。次の登場シーンまでに、しっかりキャラ付けされてて、スッと入ってくる。
(制作進行の先輩の矢野さん、ちゃぶだい返しする茶沢さん)

仕事のスタンス、人生における仕事の位置付けが、いろんな登場人物の視点で描かれています。
システム開発にも共通していることは、各担当、各工程の特徴や、システム全体理解があったほうがいいこと。例えば、アニメ制作で、前工程が遅れて、ダビング時に色がついていないと、つける音も変わってくる(土かコンクリートで歩く音も違う)各工程で間に合わせる必須の作業は何か?各工程の理解が、作品に影響します。

全話通じて、気になるセリフが多いです。

プログラムを書いていないのにシステム開発に携わる人に。

矢野さんの専門同期の磯川さん
「絵も描けないのに、アニメがつくりたいって思って制作になって、最初は夢中で目の前の仕事をこなしてたけど、
 クリエイターの操作や情熱に、柄にもなく感動しちゃって彼らの才能を正当に評価してほしいって思うようになってさ、
 そのために何かできないかって考えるようになって、で、自分にできるのは、クリエイターに場所をつくることかなーって」

今まで経験のない職種を任されるときに。

http://shirobako-anime.com/images/character/23thumb.gif杉江さん
「僕は、才能っていうのは、何よりまずチャンスをつかむ握力と、失敗から学べる冷静さだと思う」
「絵のうまい下手はその次だ。僕は僕より絵がうまい人間が、わずかな自意識過剰や、つまらない遠慮のせいで
 チャンスを取りこぼしてきたのを何度もみた。惜しいと思うよ、今だにね。」

過去をうらやんでも仕方が無いよ。

http://shirobako-anime.com/images/character/19thumb.gif社長
「カット袋は重いし、絵の具を乾かす時間は必要だし大事に扱わないと傷ができて、
 撮影でハレーションになっちゃうし、面倒だったなーセルってそれに比べたらほんと進歩したよ」
http://shirobako-anime.com/images/character/01thumb.gif宮森
「ほんとに進歩してるんでしょうか?」
「今、本当におもしろいアニメがつくれてるんでしょうか?
 私の頭の中にあるのは、おもしろいものをつくるというよりも目の前のトラブルのことばっかり。
 いい作品をつくるためのアイデアなんて何一つなくて。」
「じっくりと名作を作れてたあの頃のほうが・・今よりもよかったんじゃないでしょうか?」
http://shirobako-anime.com/images/character/19thumb.gif社長
「チャッキーの頃だって、全然じっくりつくれてなかったよ。いつもトラブルばかりで時間もなかった」

(そして、昔話の回想の後、もう一度、社長からの問いに対して・・)

http://shirobako-anime.com/images/character/01thumb.gif宮森
「あたし、楽しいです。あの頃になんか負けませんから。
 あたし、あの頃を超えるアニメを絶対につくってみせますから」

いい作品です。
「みてください!」
(アニメが違う)

Lindaのことを急に思い出した

(時には思い出行きのガイドブックにまかせ〜「さだまさし「主人公」より)

Facebookで昔アップした画像を探してたら、懐かしいものを見つけた。

(公開を絞っていないところで、自分の顔を晒すものどうかと思うが、自意識過剰になれるほどの人物でもないのでそのまま(でもサイズは小さめで))

スタッフ参加したAgile Japan 2011の前夜祭(2011.4.14)のものです。
Linda Risingのことは知っていて、仕事や職場、組織に対する不満や自分が進められないもどかしさを感じていたとき、いい本だと勧められた本の著者。ただ英語で書いてあるからね、購入→受領→すぐに積ん読になりました。
Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas

本の著者というのは、何となく別世界の人って感じで、日本に来るって聞いて、急いで、記事が載ってるこれ(↓)と、
プログラマが知るべき97のこと

これ(↓)を読んだくらい。(川口さんありがとう)
Fearless Change 第一章の非公式翻訳


長い長い積ん読の期間を経て、日本語訳が出ましたね、こちらもありがとうございます。
(まだ全部読んでませんよ)
Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

東日本大震災直後の開催だったので、Lindaの周りからも、危険だから日本に行っちゃダメ!とも言われたそう。国内に居ても、正直どこまで危険な状態か、危険な状態に遷移するのかわからなかった時期でした。(今でもよくわからないことは多いです)そういう意見は、日本国内にもありました。

周りの意見もあったけど、(自分で)行く!という判断をしました。
ということをLindaが話していました。

その話を思い出して、あー、そういう決断を私はしてないな、と。私はいつも、ほんとにただのマジョリティで、一部のアーリーアダプターな友人や知り合いのおかげで、アーリーマジョリティーとして振る舞うことがあるというだけ。(参考:イノベーター理論

Lindaは、たとえ、間違った結果に至っても、自分の考えから判断を下し、行動に移すことができる人なんだなーと。私も、自分が信じることに対しては、アーリーアダプターや、その人たちの琴線にふれる革新者として振舞えるよう、そういうすごい人たちに改めて近づきたいと思った一枚でした。


あと、この会場で、Lindaに以下のコメントをいただいたのでした。

がんばって!応援してる!ではなく、自分たちの決意表明を東北のイベントに届けようとしたエンジニアたちの決意表明です。

Linda は13:30から
http://www.devlove.org/project4tate
http://www.devlove.org/project4tate/project_4tate.png

(そういえば、このURL はLindaに伝えたのだったかしら??)

自分の写真みて、わかいな、と思ったけど、、、みんな若いなーwww

ビブリオバトルに参加するため戸塚まで行ってきた

ビブリオバトルに参加してきました。

とある場所でビブリオバトルをやってみようと考えてます。企画するなら、実際に参加してみないと(やったことないから)、いいとこ悪いとこ見えないよね、という考えで参加。

ルールについては、知的書評合戦ビブリオバトル公式サイトなんてものもあるし、以下のような本を読めば雰囲気まで掴めるので、ここでは参加の感想と気づきだけ書きます。


ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム マンガでわかる ビブリオバトルに挑戦! ビブリオバトル ハンドブック

ちなみに、今回は、有隣堂さん、にお世話になりました。
ビブリオバトル in 有隣堂 | 新着


役割

facebookで調べて申し込んだところ、バトラー(発表者)はどうよ、的な主催者側のメッセをいただき、まーせっかくだし、そこまで体験してみるかと了承。(ビブリオバトル自体初参戦なのは、後で伝えました。)

簡単に了承はするものの話すのはほんとに苦手です(↓)
人前で発表するために声に出して100回練習してみた
(いつか得意になりたい)


発表した本

最近、仕事の帰りも遅いし、そのためだけに本を読むのもしんどい、ということで、実際に人に紹介したことがあるこちらの本を紹介。
考える力をつける3つの道具


ビブリオバトル参戦の感想

会場前は人がポツポツで大丈夫か?と思ったものの、開始時には、20席強?全部の席が埋まりました。
(場所は、東急プラザ1階のエスカレーター横)


(開始前の様子)

一人5分の発表、その後、2分強の質疑応答です。1テーマに対してのバトラー(発表者)は4名、質疑応答含めて、あっという間の一時間(ゲーム開始前10分のゲーム説明、終了後チャンプ本決めたりの10分含む)でした。5分の話って意外と長いはずなのに、聞いていて、それを感じませんでした。個人としては、やっぱり準備も練習もほとんどなく、初のゲームはグダグダ・・チャンプ本には選ばれず。。

でも、私個人の話下手はおいといて、チャンプ本になった本の話は興味深かった!
〈文法が基礎からわかる〉 日本手話のしくみ


発表前

発表者・・やっぱり緊張。そして開始を待ってる間も、知らない人ばかりで手持ち無沙汰・・
発表者フォロー大事な

自分の発表

マイクありだと、本の内容伝えようと、本を開こうとしても、本がめくりにくい。
スライドなし、は、ゲームのルールとして踏襲したいけど、本の中身を会場に見せるための
モニターはあったほうがいいかも(30ー50人想定だと観客には見えないことが多い)
質問する人がいないとさみしい。司会の人が質疑応答のサポートがありがたかった。
(その後、他の人も質問しやすくなったようだし)
これが盛り上がりを左右したり、バトラーが気持ちよく終われるかにかかっている。

他の発表を見て

勝ちやすい本はありそう。エピソードが多いとか、気になるネタが多いとか。
そういう意味だと、技術系の本も大いにあり。
話がうまい、発表者のキャラが立ってるとかは、読みたい本(チャンプ本)とは別。もちろんひきずられるけど。
質問、2分は、短いだろうと思ってたけど、意外に端的に話が広がって、しかも発表にない話も聞けてよかった。
ただエンジニアとか専門家集団に対してやると、掘り下げた質問とか出てズルズルなりそう。

イベント終了後

  • 発表者の本が展示されてました!
なんかこそばゆい。展示大事!

  • そして販売も!

自分が薦めた本を目の前で人が買うって、かなりこそばゆい!
(SNSで、ポチりましたー、って言われるより、生々しさを感じる)
これは、個人的に素敵体験でした。

いやー、ビブリオバトルって、ほんとにいいものですね。それではまた(*゚∀゚)ノ~~~